2025年04月01日

懐かしの広安里ビーチ

도모헌をあとにして、懐かしの広安里(クァンアルリ)ビーチへ。この日はJさん宅を訪問することになっていて、約束の時間までビーチを散歩する。日陰は寒いが日なたは暖かく、歩いている人も多かった。




カラフルなドームの前に列ができていて何かと思ったら、「1年後に届けられるハガキ」 にメッセージを書いて投函するカタツムリのコーナーだった。無料。ドームが殻で、左右に頭と尾の部分が砂浜から突き出ている。


2008年2月に夫と釜山で暮らし始めたときから8年間、毎日のように目にしていた広安里の海。愛おしい。


いつの間にか、ビーチ周辺の観光案内図が登場していた。


順天(スンチョン)湾の葦を使ったビーチパラソルが並ぶ。以前はなかったベンチが置かれていた。



「어데가노」 という釜山方言の書かれたパネルを見かけたのはもうずいぶん前だが、今もそのまま。工事が進んでいないのかな。


長年営業し、広安里の名物だったGUESS WHOが閉店したあとはゲーセンになっていた。ここ以外にも、ビーチ沿にはゲーセン、UFOキャッチャー、プリクラなどが激増していた。ほとんどがケバケバしい外観。無人か無人に近い状態で営業できるので人件費が節約できるというメリットがあり、広安里に限らず増えている。




こも巻きもおめかし。


波打ち際を歩いている人はほとんどが 「裸足族」 だった。韓国ではけっこう前から、健康によいと、裸足で(おもに)土の上を歩く人が急増している。日なたは暖かいとはいえ、この日の最高気温は6~7度。寒さも水の冷たさもなんのその、元気に歩いていた。



時間になったのでJさん宅へ。以前は手料理をごちそうしてくれることが多かったが、Jさんも93歳。さすがに負担が大きいだろうし、いつも食後の洗い物すら私たちにはさせてくれないので、あまりに心苦しく、最近はティータイムに伺うようにしている。

この日もヘルパーさんに手伝ってもらいながら、果物や韓国らしいお菓子などを用意してくれていた。長年連れ添っただんなさんを亡くしてから半年あまり。ようやく少し落ち着いてきたと言っていたが、やはり喪失感は相当なものだろう。この世に生を受けた以上、その生を返すのが義務であり、(だんなさんは)その義務を果たしたのだと、自分に言い聞かせているようだった。去年生まれたひ孫の存在も大きいようだ。動画を見てにっこり。

形見の品も少しずつ整理されているようで、夫にと、セーターを2枚くださった。大事にしますね、Jさん。  


Posted by dilbelau2 at 08:59Comments(0)広安里

2025年03月31日

市長官舎が市民の空間に

무궁화を出て、徒歩10分弱の도모헌(図謀軒/トモホン)へ。釜山市長官舎として使われていた建物で、リフォームを経て2024年9月に一般市民に開放された。開放当初はかなりの人出と聞いていたが、そろそろ落ち着いたころかなと。

ずいぶん前に、何かの行事で中に入ったことがある。そのときは門が固く閉ざされていて、警備の人も立っていて物々しい雰囲気だった記憶がある。すっかり表情を変えた門(▼)。誰でも自由に入れる。無料。


門を入って左には子ども図書館(▼)。トモホンへは右へ進んでいく。


同じように中に入っていく人がけっこういた。地元の人が多いような印象。緑がよく手入れされている。



緩やかな坂道を上っていく。とても静か。




やがて図謀軒(トモホン)に到着。もとは1984年に建てられた建物で、当初は大統領の地方での宿泊施設として使われていたそう。当時はまだ周囲に高層ビル・マンションがなかったため、「広安里の海が見える、地方の青瓦台」 とも呼ばれていたそうだ。

その後、1993年まで大統領の宿泊施設、釜山市長官舎として使用され、96年からは釜山民俗館として市民に開放されていた。98年から再び市長官舎やイベント会場として使用され、このたび2024年に一般開放された。


正面玄関前には広い庭が広がり、その向こうに高層ビルがニョキニョキと。


玄関脇にはカフェMOMOSが入っている。こぢんまりした店内はすでに満席なので、テイクアウトで注文。15分ほどかかるとのことなので、トモホンの内部を見学する。




玄関を入ってすぐのところは多目的空間。さまざまなアート作品が展示されていた。大きな窓から光が差し込み、明るい雰囲気。



随所に椅子やソファが用意されていて、外の景色を見ながらゆったりした時間を過ごすことができる。



階段式講演場は新たに増築された空間だそう(▼)。



講演場の階段を上がりきったところからも2階フロアに出られる。2階の多目的空間。


いろいろな映像作品が順に映し出されていた。



窓からは庭や高層ビル、ビルとビルのあいだから、わずかに海も見える。



カンファレンスルーム(▼)。


ミーティングルーム(▼)では談笑したり、備え付けの本を読んだりできる。詩集や絵本などが置いてあった。



MOMOSのコーヒーができたとスマホに通知がきたので取りにいく。Colombia Buesaco Decaf(7,000w)。


1階も2階も、建物の周りにも椅子やテーブルが用意されていた。大通りから少し離れているので静かで、空気もおいしい。時間が経つにつれ、けっこう人が増えてきた。混雑というほどではないが、続々とやってくる。








庭を歩く。マリンシティの高層ビル群や、広安大橋、懐かしのサミックビーチも見えた。





トモホンへの道で見かけた靴下猫さん。指定席なのか、マットのところまで行くとゴロン。



도모헌
釜山市水営区南川洞59-6 (水営区荒嶺山路7番ギル60)
(051) 888-8701
運用時間:10~18時(土曜日は21時まで)
休館日:月曜日・祝日(日曜日は開館)
https://www.busan.go.kr/domoheon/index


地図 https://naver.me/xv3DdPZj  


Posted by dilbelau2 at 09:01Comments(0)広安里

2025年03月30日

マンドゥチョンゴルと雑炊

2月下旬の土曜日、夫と広安里(クァンアルリ)へ。久しぶりに무궁화(無窮花/ムグンファ)でお昼を食べることにした。何年ぶりだろう。

開店間もない11時半過ぎに店に入ったのだが、すでに何組も客がいた。開店と同時に入ったのだろう。相変わらずの人気ぶりだ。私たちはお目当ての만두전골(マンドゥチョンゴル・17,000w)を2人分注文した。この店の看板メニューで、ほかの客も見たところ全員これを食べていた。

まず、巨大なマンドゥ(餃子)とカルグクス、ニンニクなどが載ったトレイが運ばれてくる。マンドゥは大人のげんこつほどもある。


ダシの入った鍋をテーブルで火にかけ、トレイの上の具を全部入れる(店員さんがやってくれる)。


そして春菊やネギなどの野菜と牛肉を投入。店員さんは実に手際がよい。持ち場が決まっているようで、担当のテーブルには常に目を配っていて、テキパキと、かつ丁寧に対応してくれる。


煮えるのを待つあいだ、小皿のおかずをつまむ。好物のわかめの茎のナムルやほうれん草のナムル、ムグンジなどどれも美味。


やがて食べごろに。「お肉や野菜、カルグクスからお召し上がりください。マンドゥは最後にどうぞ」 とのこと。


具材がおいしいのはもちろんのこと、ダシも絶品。実においしい。


マンドゥも具がぎっしり。皮は厚めでボリューム満点。


締めの죽(雑炊・3,000w)も2人分お願いした。雑炊の注文は2人分から。鍋に残っているダシの量を調節し、ご飯と、細かく刻んだ野菜を入れて煮る。とろみがついてきたら最後に生卵と海苔を入れて出来上がり(これも店員さんがやってくれる)。旨みたっぷりのダシを吸っていて最高においしい。マンドゥチョンゴルを食べたら、この雑炊は必須。



食後に水正果(スジョングァ)が出てきた。口の中がさっぱりする。


その後も続々と客が入ってくる。大人数の客は2階に案内していた。古くからある店ということで、常連客も多いようだ。サイン色紙もずらりと。






무궁화(無窮花/ムグンファ)
釜山市水営区南川洞50-7 (水営区荒嶺山路8番ギル5)
(051) 623-5700
営業時間:11:30~15:00、17:00~21:00
定休日:月曜日


地図 https://naver.me/Fuz5FUnI  


2025年03月29日

大学前のカフェ

空海家を出て、釜山大の正門近くの専門店でベーグルを買ったあと、カフェへ。店内は広々していて明るい。2階にも席がある。




私たちはアメリカーノ(4,000w)を。大学付近は飲食店の激戦区で、新たにオープンする店も多いが閉店する店も多い。そのなかで、このカフェはけっこう長く続いているのだそう。大学生らしき若者が続々と入ってきた。



번아웃커피(BURNOUT COFFEE) 釜山大店
釜山市金井区長箭洞387-14 (金井区釜山大学路64番ギル43)
0507-1307-1851
営業時間:10~24時


地図 https://naver.me/FlZEPPGQ  


2025年03月28日

ちくたまぶっかけうどん

友人と久しぶりに空海家へ。私はお気に入りのちくたまぶっかけうどん(12,000w)、友人は明太うどん(13,000w)を注文。鶏のから揚げ2切れ(2,400w)も。うどん類は追加料金なしで大盛り、大大盛りにしてくれる(ただし、残さず食べること)ので、私は大大盛りで。

開店時間と同時に入ったのですぐ座れたが、その後、続々と客が入ってきた。ちくたまぶっかけうどん大大盛り(▼)。大大盛りとはいっても極端に量が多いわけではなく、普通に食べ切れる程度。麺のコシが強くて、まさに私好み。とてもおいしくて大満足。


友人の明太うどん(▼)。おいしそう。


から揚げも、衣はサクサク、身はジューシー。美味。


以前は写真の向かって右の男性が店長さんだったが、今は左の男性が店長さんだそうだ。変わらぬおいしさ。


空海家(쿠카이야)
釜山市金井区長箭洞424-5 (金井区釜山大学路63番ギル37)
0507-1420-3004
営業時間:11:30~15:00、17:00~20:30
定休日:金曜日


地図 https://naver.me/FV7YngSr  


Posted by dilbelau2 at 09:05Comments(0)うどん

2025年03月27日

釜山最大規模のカフェ 3

つづき

続いて、P.ARKの4~5階に入っている 「P.ARK カフェ&ベーカリー」 を見学。釜山最大規模のカフェらしい。5階部分にもテーブルがたくさんあるし、4階への階段状になったところにも座席があり、



注文カウンターやパン、ケーキの陳列台がある4階にも、もちろんテーブルがたくさんあって、



さらに4階から下に伸びる階段状の座席もあり、と、とにかく広い。



注文カウンター付近(▼)。人も多い。


種類豊富なパンやケーキ類。いちごフェスタ開催中だった。





P.ARKのコーヒー豆も。


ガラス張りなのでどこも明るく、広々している。







P.ARK2階部分の屋外スペース。子どもたちが元気に走り回っていた。





展示用(?)のヨット。



P.ARKの外観(▼)。数階建ての船のような形をしている。


피아크 카페&베이커리(P.ARK カフェ&ベーカリー)
釜山市影島区東三洞201-6 (影島区海洋路195番ギル180) 4~5階
0507-1494-9208
営業時間:10~23時
https://linktr.ee/p.ark_official


地図 https://naver.me/Fpxln8Wi  


2025年03月26日

P.ARK屋上からの眺め 2

Chrystal Jadeをあとにして、P.ARKの屋上部分を見学する。P.ARKは遠くから見ると数階建ての船のような形をしていて、船でいう甲板にあたる部分が広々した屋外スペースになっている。屋外スペースからは海や、向かいの神仙台(シンソンデ)がよく見える。


右手遠くの島は朝島(チョド)。韓国海洋大学のある島。


朝島の右手のこんもりした緑は、太宗台(テジョンデ)公園のある太宗山。その手前に国立海洋博物館も見えている。


人工芝の敷かれた 「甲板」 部分はP.ARK2階の屋外スペース(▼)。



P.ARK5階のChrystal Jadeのすぐ外のスペース。



さらに上に上がる階段があったので上ってみる。


6階の屋外スペース。特に何かに使われているようではないけど、ただ空けておくには惜しいくらいの眺めの良さ。


5階部分と2階部分(▼)。


遠くに、影島と戡蠻洞(カンマンドン)を結ぶ釜山港大橋が見える。


山側の景色。斜面にも建物がびっしり。



遠くに五六島(オリュクト)と五六島SKビューも。


手前下にはARTE MUSEUM BUSANの建物。


つづく  


2025年03月25日

海を見ながら香港美食セット 1

ARTE MUSEUM BUSANを出るとお昼どきだったので、すぐ隣の建物 「P.ARK」5階に入っている크리스탈 제이드(Crystal Jade)で食べることにした。新世界モールの店舗では何度か上海ランチスペシャルセットを食べたことがあり、少しずついろいろな品が食べられるので気に入っている。

ここP.ARK店の店内はかなり広く、明るい。ガラスの向こうには海と、神仙台(シンソンデ)や戡蠻(カンマン)埠頭あたりが一望できる。窓際の席に案内された。



注文は卓上のタッチパネルで。新世界モールの店舗にはない点心盛り合わせセットというのも気になったが、やはり少しずつたくさんの種類を食べられる香港美食セット(2人分・50,000w)にした。新世界モール店の上海ランチスペシャルセットと構成はほぼ同じ。小籠包かシュウマイかの違いのみ。

青梗菜炒め。オイスターソースかニンニクソースから、オイスターソースを選択。


シュウマイ。エビと豚肉が入っていて、エビがぷりぷりでおいしかった。


酢豚かカンプンギから、酢豚を選択。美味。ピーマンやタマネギのほかに、ライチの実も入っていた。


麺とご飯類は2つ選択できる。私たちはユニチャジャン麺と、エビと卵の焼き飯を。


エビと卵の焼き飯はレタス入り。卵スープ付き。


そろそろ食べ終わるというころになって、ARTE MUSEUM BUSANの入場券を提示すればシュウマイ(3個)をサービスしてもらえることに気づき、持ってきてもらった。おなかはけっこういっぱいだったけど、おいしかったので。


店に入ったとき、「13時から店内の個室でトルジャンチ(1歳の誕生パーティー)があるので、多少騒がしいかもしれませんがご了承ください」 と店員さんが言っていた。13時が近づくと、主人公のボクと両親、親戚をはじめ、招待客が続々とやってきた。

会が始まる前に外のテラスで記念写真を撮るのだが、2~3回ほど衣装を着替え(させられ)て、ボクもなかなか大変そうだった。

やがて、お金(お金持ち)、聴診器(医者)、鉛筆(学者)、マイク(芸能人)、糸(長寿)、ボール(スポーツ選手)などの並んだトレイをボクの前に置き、どれを手に取るかによって将来を占う、恒例のイベントをしている様子がドア越しに見えていた(▼)。そして来場客みんなで 「생일 축합니다~」(お誕生日おめでとう)を大合唱。すくすくと、健康に育ってね。




크리스탈 제이드(Crystal Jade) 釜山P.ARK店
釜山市影島区東三洞201-6 (影島区海洋路195番ギル180) P.ARK 5階
070-4012-3496
営業時間:11~21時
https://www.crystaljade.co.kr/display/main.do


地図 https://naver.me/5JpUsRTh  


Posted by dilbelau2 at 09:05Comments(0)中華料理

2025年03月24日

アルテのカフェとショップ 10

つづき



オルセー美術館の名画と釜山の風景、合わせて約30分のメディアアートは圧巻だった。間違いなく、この 「ARTE MUSEUM BUSAN」 の目玉だ。

あと、床の鏡面はかなり鮮明に映るので、スカートの人でも安心して観て回れるようスカートの上から巻く布も各空間に用意されていた。どの空間も、視覚、聴覚、嗅覚とさまざまな感覚が刺激され、身体じゅうで楽しめた。メディアアートにはそれほど興味がなかったが、思っていた以上にすばらしかった。来てよかった。

展示空間を出たところには 「ARTE CAFE」 とショップがある。カフェの壁面やテーブルにもメディアアートが。ARTE MUSEUM BUSANの入場券を提示すれば、カフェのメニューが2,000w引きになるそう。



ショップには釜山らしいグッズがいろいろ。種類豊富。



このクッキー缶もいいなあと。広安大橋、椿、映画のフィルム、魚など、釜山らしい形のクッキーの詰め合わせ。缶もかわいい。


「ARTE MUSEUM BUSAN」 の各展示空間の香りも販売されていた(▼)。お試し用の香りを嗅いでいると、そばにいた外国人女性がジェスチャーで、この香りがいいわよ! と教えてくれた。爽やかないい香りだった。


ARTE MUSEUM BUSAN
釜山市影島区東三洞201-59 (影島区海洋路247番ギル29)
電話:1899-5008
利用時間:10~21時(入場は20時まで)
https://kr.artemuseum.com/BUSAN


地図 https://naver.me/FIfsvnna  


2025年03月23日

釜山の魅力がぎっしり 9

つづき

19分強の 「GARDEN ARTE MUSEUM X MUSÉE D'ORSAY」 が終わると、続いて 「GARDEN STARRY BUSAN」 が始まる。こちらは11分強。見慣れた釜山の風景が、スタイリッシュに、レトロに、シックに、ポップにと、さまざまな表情で描き出される。













「부산갈매기」(釜山カルメギ)のメロディーも。



つづく