ミュージックドラマ 「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」 3
つづき
いよいよ、ミュジックドラマ(ようこそ、ヒュナム洞書店へ)の開演時間が近づいてきた。会場の 「CJアジト大学路」 (地下)の入る建物には、大きな懸垂幕。チケットブースもヒュナム洞書店でラッピングされていた。
この回のキャストは、イ・ハジョンさん(ヨンジュ役)、ファン・スビンさん(ミンジュン役)、カン・ドンソクさん(スンウ役)、イ・スンウさん(ヒジュ役)、キム・ハッキュさん(ジョンソ役)。
小劇場ながら2階席も1~2列分ある。見たところほぼ満席。私のとった席は最前列中央で、目の前にヒュナム洞書店がある。書棚、カウンター、コーヒーを淹れるカウンター、机と椅子。そして、原書・日本語版のカバーデザインに描かれていた、小さな立て看板。文字の世界にしか存在しなかったヒュナム洞書店がこうして形となっているのが不思議でもあり、やっと来られたという思いもあり。感無量。
まず、ミンジュンが舞台に登場。コーヒーを淹れながら観客と対話する。この公演を遠くから観にきた人はいますか、と質問されたので、手をあげて 「釜山!」 と答えた。おー、という声とともに客席から拍手が起こる。でも釜山どころか、もっと遠い済州(チェジュ)から観にきた人もいて、驚いた。そんな感じで客席の雰囲気をほぐしつつ、自然と物語がスタートする。
原作のエピソードをすべて盛り込むことはできないため取捨選択することになるが、エッセンスを抽出し、原作の雰囲気をうまく活かしていたと思う。たった5人のキャストで、1人で2役・3役したりシルエットで表現したりしながら、10人近い登場人物を演じていた。よく工夫されていて、とてもおもしろかった。歌もすばらしかった。
終盤に差し掛かると、「今から撮影OKです」 と言ってくれたので撮影。
チャン・リュジン著(仕事の喜びと哀しみ)も演劇となって
上演、
再演された。翻訳しながら長期間向き合った世界が目の前で繰り広げられていることに感激したが、今回もそうだった。なんとも言えない喜び。その気持ちを、いつも応援してくれている夫と一緒に味わえたのも、またよかった。
つづく
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