チムタク食べて映画観て 1
ドキュメンタリー映画 「
目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」(監督=川内有緒さん・三好大輔さん)が3月22日~4月6日、国立現代美術館ソウルで特別上映された。同美術館の 「미술관을 말할 때 우리가 이야기하는 것들」(What We Talk About When We Talk About Museum)という企画のプログラムの一つとして。韓国でのタイトルは 「눈이 보이지 않는 시라토리 씨, 예술을 보러 가다」。
川内有緒さんといえば、2023年11月、東京・神保町でキム・ウォニョンさんとトークイベントをされていた。せっかくなので、ウォニョンさんも誘って、映画 「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」 を一緒に観にいくことにした。4月5日は上映後に川内さんのトークイベントもあるとのことだったが、こちらの都合がつかず、最終日の4月6日にした。
釜山から夫とともにKTXでソウルへ移動。
上映は14時30分からなので、先にみんなで昼食を食べることに。総勢7人で찜닭(チムタッ)を囲んだ。普通の味(若干辛い)と、辛くないのとを一つずつ、それぞれ中サイズで注文して食べ比べ。鶏肉はぷりぷりで、ジャガイモやタンミョンにもよく味がしみていて、とてもおいしい。
ある程度食べたところでヌルンジを投入。香ばしいヌルンジにおいしいタレが絡んで、これもまた非常においしい。
初対面の人も何人かいたけど、すぐに打ち解けて和気あいあい。韓国語、英語、日本語が飛び交う。
英語圏の団体客がやってきて、にぎやかに食べていたかと思うと、そのうちケーキが登場。みんなでハッピーバースデーの歌を歌って盛り上がっていた。彼らが去っていったあと、今度は中国語圏の団体客が入ってきた。さすがソウル。
昼食後、上映会場の現代美術館へ。
少し時間があったのでコーヒーでも、と思ったが、館内のカフェ 「TERAROSA COFFEE」 は予想どおりの人の多さ。長いあいだ待ってテイクアウトしてきてくれたコーヒーを、外で飲んだ。
映画は、全盲の白鳥建二さんと、マイティこと佐藤麻衣子さん、 川内有緒さんが一緒に各地の美術館を訪ねて作品を鑑賞する様子や、白鳥さんの日常などを淡々と捉えている。韓国語字幕付き。
白鳥さんのひょうひょうとした気負いのないお人柄がよく伝わってきた。発する言葉には印象的なものが多く、また客席から笑いが起こる場面も何度かあった。
上映館はほぼ満席。座席は座り心地がよい。トークイベントのあった5日も、座席が足りなくなるほどの大盛況だったそう。ノンフィクション本 『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』 がちょうど韓国で翻訳出版された直後だったこともあり(『눈이 보이지 않는 친구와 예술을 보러 가다』)、大きな注目を集めていたようだ。
この映画はその後、6月には昌原(チャンウォン)市の慶南道立美術館でも上映されたそう。(これは現代美術館内の展示物▼)。
つづく
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