2024年12月22日

ムン前大統領の書店 1

10月下旬、釜山に遊びにきた旅友と、梁山(ヤンサン)市にある평산책방(ピョンサンチェクパン)を訪ねた。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が退任後、2023年4月に開いた書店だ。

釜山駅からKTXで蔚山(通度寺)駅まで移動し(約20分・8,400w)、駅前のタクシーに乗って평산책방へ(約15分・15,200w)。タクシーから降りるなり空気がおいしいと感じる。山に囲まれた、静かな、とてものどかな場所。

ただ、本屋へ続く細い道には、数年前にムン・ジェインさんがここに居を構えたころから大音量で 「抗議」 していた人たちの一部が今もいて、驚いた。私たちが通りかかったときは音こそ出していなかったが、誹謗中傷する内容の横断幕を停車中の車両に掲げていた。あとで書店員さんから彼らに関する話を聞いたが、かなり悪質だと感じた。

山の懐に抱かれるように位置する書店。書店前のスペースにはベンチやテーブル、パラソルもあり、来店客がのんびりくつろぐことができる。地域住民の憩いの場にもなっているのだろう。

ムン前大統領の書店 1

白い壁の建物が書店、隣接する左手の建物はカフェ。

ムン前大統領の書店 1

外壁には、店で接客をするムン・ジェインさんの写真が飾られていた。

ムン前大統領の書店 1

ムン前大統領の書店 1

ムン前大統領の書店 1

ムン前大統領の書店 1

店内は広すぎず、狭すぎず、ゆっくり見て回るのにちょうどよい大きさ。ムン・ジェインさんの著書や、彼の推薦図書コーナーもあった。

ムン前大統領の書店 1

ムン前大統領の書店 1

ムン前大統領の書店 1

ノーベル文学賞を受賞したハン・ガンさんのコーナーも。

ムン前大統領の書店 1

はめ込みの窓から見える山々の風景がとてもよい。

ムン前大統領の書店 1

ラッピングされているのは、どんな本が入っているかわからないシークレットブック。若干の情報は書いてある。

ムン前大統領の書店 1

本を見ていると、子猫が店内をウロウロしたり、また外に出ていったり。聞けば、黒と白の模様の猫1匹はもともと飼っているけれど、この子猫は数日前から店にやってくるようになった知らない猫だそう。親とはぐれてしまったのかな。人間には興味を示しつつ警戒心を見せていたが、その黒と白の飼い猫とは仲良くなりたいのか自分から近づいていっていた。

ムン前大統領の書店 1

店の奥には 「ピョンサン(平山)小さな図書館」 なる部屋も。この部屋にあるのはすべて貸出用図書。電子ピアノも置いてあった。

ムン前大統領の書店 1

ムン前大統領の書店 1

ムン・ジェインさん推薦図書コーナーから1冊購入し、レジの店員さんと少しお話しした。私が<어서 오세요, 휴남동 서점입니다>(『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』)などの翻訳を担当したことを伝えると、「あの本(韓国語原書)はうちでも人気です、ここに・・・」 と本棚を示そうとしてそこにないことに気づき、あ、売れたんですね、とすぐに補充していた。さらに 「この本もいいんですよ」 と紹介してくれたのが <일의 기쁨과 슬픔>(『仕事の喜びと哀しみ』)。あ、その本も私が翻訳を担当したんです、あら、そうなんですか! というやり取りが続き、話が弾んだ。

ムン前大統領の書店 1

書店併設のカフェのコーヒーを飲みながらひと休み。書店付近をウロウロしていた子猫が椅子の足元に。人間にも興味はあるようだがやはり警戒心が強く、手を伸ばすと逃げていく。そしてまた近づいてくる。

ムン前大統領の書店 1

コーヒーは思った以上においしかった。景色も空気も良いので、いっそうおいしく感じられた。

ムン前大統領の書店 1

本を入れてくれた紙袋にはムン・ジェインさんの直筆サインと、「本の力を信じます。本は、ゆっくりでも世の中を変えていくと信じます」 という文言が記されていた。

ムン前大統領の書店 1

本と一緒に、この書店を描いたイラスト入りしおりが入っていた。

ムン前大統領の書店 1

つづく



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